徘徊する暗殺者!マイマイカブリの美しさと魅力!

2022年11月7日マイマイカブリ

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こんにちは!生き物大好きゆるとと申します!

この記事では、みんなの憧れ(?)のマイマイカブリの魅力についてお伝えできたらと思います。それでは行ってみましょう!

マイマイカブリの生態

分類・・・コウチュウ目オサムシ科マイマイカブリ属

分布・・・北海道、本州、四国、九州

体長・・・3~7cm

生息環境・・・山地から低地まで広く分布。特にカタツムリが多い場所に多く生息している

活動時期・・・4~10月

エサ・・・カタツムリを主食に、ミミズ、柔らかい昆虫、動物の死体、樹液

寿命・・・1~2年

繁殖期・・・5~8月

日本固有種で、海外のコレクターには人気の昆虫だったりする。

主に夜行性だが日中でも見られる。冬は成虫、幼虫ともに朽木や土の中で越冬する。

重度のカタツムリ中毒患者

マイマイカブリといえばほとんどの人が「カタツムリ食べる虫でしょ?」と思い浮かべるのではないでしょうか?実際はその通りなのですが、マイマイカブリのカタツムリ好きはそんなレベルではありません。

マイマイカブリはその名の通りカタツムリを食べることに特化していますが、主食としているだけでなく、カタツムリを食べないと成長、繁殖ができないというほど強く依存しています。

成虫のマイマイカブリはカタツムリ以外も食べることがありますが、幼虫はカタツムリしか食べず自分よりはるかに大きなサイズのカタツムリでも捕食しようと立ち向かってゆきます。中にはカタツムリが巨大すぎて、抵抗されているうちに殻の中に引き込まれて死んでしまう幼虫もいるようです。

繁殖に至っては、カタツムリ以外のエサでは必要な栄養素を摂ることができず、カタツムリを食べないと産卵することができません。このようにマイマイカブリはカタツムリがいないと存在が成り立たないほど依存しています。

ちなみにカタツムリを食べると言いますが、実際には噛み付いて肉を食いちぎるのではなく、消化液を注入し肉を溶かしてすするように食べます。

実は世界最大級のオサムシ

マイマイカブリは最大種の大きさが7cmほどと、日本にいるオサムシのグループの中で最大級の大きさをもっています。代表的な種類としてアオオサムシがいますが、体長は3cmほどなので約2倍の大きさがあります。

また、世界一大きいオサムシとされているイボハダオサムシは、体長が7cm前後とほぼ同じ大きさです。マイマイカブリはスマートな体形をしているので、ボリューム感では負けていますが、体長の長さでは世界最大級の大きさです。

すらりとした美しいフォルム

誰もが「マイマイカブリだ」、と見てわかるほど洗練されたフォルム、重厚感がありつつも機動性を感じる細長い手足とボディーライン、と愛好家が多いのもうなずけるルックスをしています。黒を基調とした体色や、発達した大あごなどは、どこか邪悪な雰囲気を醸し出して中二心をくすぐられます。

地域変化が大きく、多彩な色彩と亜種がいる

飛ぶことができず他の昆虫に比べ行動範囲が狭くなり地域ごとに独自の進化をしているため採取する場所によって、大きさ、体色、カタツムリの食べ方など多彩な変化を見ることができます。

例えば、北海、東北など北日本には比較的小型で、赤や緑の鈍い金属光沢をもつ美しい種類が多く四国、九州などに生息しているものは、黒っぽく大型になる個体が多い傾向があります。他にも、佐渡島に生息している「サドマイマイカブリ」は他の地域のものと比べ、頭と胸の部分が太く大きく変化しており、カタツムリを捕食する際は頭を殻の中に突っ込むのではなく、大あごで殻をかみ砕いて食べるように進化しています。

硬い甲殻に劇毒を搭載!空は飛べない

マイマイカブリの学名を和訳すると「害虫の征服者」という男の子にはたまらない名前を付けられています。名前を付けた学者さんもきっと永遠の少年だったに違いありません。

硬く丈夫な甲殻と、お尻には強力な毒液が仕込まれています。この毒の主成分はメタクリル酸というもので、強い酸の臭いがする刺激性の液体で可燃性があり、法律では劇物に指定されている危険な物です。身の危険が迫ると、お尻からこの毒液を噴射するため近づく際は注意が必要です。手につくとなかなか臭いが取れず、目に入れば激しい痛みと炎症を起こし、最悪失明する恐れがあります。

「害虫の征服者」という学名も納得できますね。

素敵なマイマイカブリを捕まえよう

ここまでの記事を読んだ皆さんは、きっとマイマイカブリの魅力を分かっていただけたと思います。そして、実際に捕まえてみたくなって来た頃だと思いますので、代表的な捕獲方法を解説します。

落とし穴式トラップ

1.アクリルコップやペットボトルを半分に切ったものを用意する

2.マイマイカブリが居そうな林にコップやペットボトルを埋める

3.中にさなぎ粉、酢、酒、などを混ぜたエサを入れる

4.次の日になったら回収する

マイマイカブリは夜行性のため、日中のうちにトラップを仕掛けて次の日に見に行きましょう。本格的にやられている方は、100個以上のトラップを仕掛けるそうです。また、動物などに荒らされることもあるそうで、唐辛子を入れると気持ち被害が減るそうです。

オサ堀り

1.小さいピッケルやバールなどを用意する

2.マイマイカブリが冬眠していそうな朽木や土を掘り返す

3.マイマイカブリゲット!

晩秋から初春にかけての冬眠している時期に行います。見つからないときは全然見つかりませんが、当たれば集団で冬眠していることもあるので、なかなかギャンブル性のある楽しい方法です。

捕まえる際の注意点

お尻から噴射される毒液には注意してください。ゴーグルやゴム手袋があると安心です。

また、私有地に無断で入ったりトラップを仕掛けることはしないようにしてください。マナーを守って楽しく採集するように心がけましょう。

終わりに

まだまだたくさんの魅力がありますが、少しでもマイマイカブリに興味を持っていただけたらうれしいです。最後まで読んでくださりありがとうございます。