初めてでも大丈夫!ニホンアマガエルの飼育方法やエサなど解説!

2023年2月11日アマガエル,両生類の飼い方

こんにちは!生き物大好きゆるとと申します!

この記事では、

・ニホンアマガエルの生態、特徴  

・ニホンアマガエルの飼い方、エサ、必要な道具

・冬を越す準備

これについて記載しています。それでは行ってみましょう!

ニホンアマガエルの生態・特徴

分類・・・無尾目アマガエル科アマガエル属 

分布・・・北海道、本州、四国、九州 

体長・・・22~45mm メスのほうが一回り大きい 

活動時期・・・3~11月 エサ・・・肉食性、昆虫やクモなど 

寿命・・・5~10年 

生息環境・・・水田や人家の庭先、森林など 吸盤があり樹上を好む 

繁殖期・・・4~8月

樹上棲のカエルで、葉っぱや木の上にいることが多い。低気圧に反応して雨の前後に鳴きだすため「雨蛙」と呼ばれるようになった。オスだけが「グエッグエッ」と低い鳴き声を出すことができる。

皮膚から弱い毒を出していて、触っても問題ないが、その手で目をこすったりすると炎症やひどい場合は失明することもあるので、触ったら必ず手を洗いましょう。

カエルの中でも体色をかなり大きく変化させられることができ、茶褐色のまだら模様から美しい緑色など周囲の色に溶け込むことができる。ホルモン分泌により体色を変えているため、体調や気分、ストレスなどでも色が変わると言われている。

鳴き方や色変わり、行動的かじっとしてるかなど個体差が大きく、個性豊かな表情が観察できる。

よく似ているシュレーゲルアオガエルとの見分け方は、目から鼓膜にかけて黒い模様があるかないかで区別できる。

左がアマガエ・右がシュレーゲルアオガエル

飼育に必要な物

飼育ケース

吸盤で壁を登るため、脱走防止に蓋つきの飼育ケースが必要です。

ケース自体は30cmほどで十分飼育できますが、アマガエルは立体的な動きを好むため高さがあるものがおすすめです。

生息環境を再現した、ビバリウム水槽などを作ってカエルと背景を眺めるのも楽しいです。

観葉植物や木の枝など足場になるもの

葉っぱや木の枝など樹上を好む性質があるため、飼育ケースに観葉植物や木の枝などを配置し、立体的な動きができるようにすることで、ストレスや運動不足を解消できます。

日陰でも育つ、丈夫な植物を選ぶと管理しやすくなります。

水場

アマガエルは、体の表面と直腸から水分を補給します。体全体が入るくらいの水場を用意しましょう。

エサ

ハエ、クモ、コオロギ、ワラジムシ、冷凍アカムシ、糸ミミズ、人工飼料など

基本的には生きたエサしか食べません・・・がピンセットで餌を与えていると慣れてきて、生餌以外も食べてくれるようになります。生餌の確保が難しい場合は、ペットショップでエサ用のコオロギやデュビアを飼って与えるとよいです。

飼い始めたころは生餌をピンセットでつまんで食べさせ、ピンセットに慣れたら冷凍アカムシや人工飼料などを与えられるようになると、と餌の確保が簡単になります。

人工飼料は必要な分だけ水でふやかして食べさせてください。「ひかり ベルツノ」がおすすめです。

床材

湿度を保ったり掃除をしやすくするために飼育ケースの底にしいておく床材です。キッチンペーパーやカエル用のソイル、園芸用の土など用途に応じて使い分けるとよいです。

初心者にもおすすめの、最も掃除しやすく安価な物はキッチンペーパーになります。爬虫類や両生類飼育では使っている人が多いメジャーな床材です。

景観と手入れのバランスが良いのはカエル用のソイルです。汚れや匂いを吸着する成分が入っているものを選べば手入れも楽になります。

園芸用の土でも代用でき、軽石や赤玉土などを敷いて水はけを良くし、水苔など保水性の良い土を上にかぶせるとよいです。

霧吹き

カエルは乾燥に弱く、湿度に敏感なため、湿度管理に霧吹きが必要です。

ピンセット

エサを食べさせるほかに、フンやごみの除去など使うことが多い道具です。

木製のピンセットを使用するとカエルが食いついてもケガをしにくく安心です。

あると便利な物

照明器具

植物の成長と、飼育ケースを観察しやすくするために必要です。

主に植物の光合成を補うために設置するので、飼育ケース内の植物の種類に応じて明るさを選ぶとよいです。

ヒーター

気温が下がってくる秋口やクーラーのきいた部屋など、温度が低い環境に飼育ケースを置いている場合は必要になります。目安としては、気温が10℃を下回る場所では必要です。

一般的にはパネルヒーターを使いますが、おすすめはみどり商会の「暖突」です。

冬眠をさせる場合や、空調などで温度が一定に保たれている環境では必要ありません。

温度計・湿度計

アマガエルに適している温度は20~25℃、湿度は70~80℃ほどです。感覚で調整するのは慣れていないと難しいので、温度計・湿度計があると管理しやすくなります。

アマガエルの飼育方法

初めに飼育ケースのセッティングをします。

1.床材を敷く 

2.観葉植物や木の枝を配置する 

3.水場を設置する

日々のお世話について

・朝と夕方に飼育ケース全体に霧吹きして、湿度調節

カエルは上下に移動して自分で湿度調節をします。飼育ケースの上と下で湿度に差が出るように調節するのがコツです。水場に入りっぱなしだったり床の上にいることが多い時は湿度不足か暑い時なので注意しましょう。

・エサやりは2日に1回、ピンセットを使って、カエルの頭の大きさくらいの量を数回に分けて与える 

カエルは生餌しか食べないと言われますが、死んでいる虫も食べます。この理由としてカエルは、動いていないと景色とエサの区別がつかないので、動くものしか食べないと言われることが多いです。そのため、死んでいてもエサだと認識できれば食べます。

ピンセットで餌を与えるのは、カエルにエサを認識してもらうためと、動かないエサを食べさせるために慣れさせる意味があります。個体差はありますが、ピンセットを顔の前に持って行って、エサを目の前に落として食べさせるなど少しずつ慣れさせれば、意外と簡単にピンセットから食べてくれるようになります。

なかにはピンセットを怖がったり、生餌しか受け付けないカエルもいるのでどうしてもダメな時は、夜寝る前にコオロギなど生餌を数匹飼育ケースに入れておくと、夜のうちに食べていたりします。

・水場は2日に1回新しい水に交換 

・観葉植物を入れている場合は、2日に1回ほど葉っぱの表面をふき取るなど掃除をしてください。カエルの尿やフンで枯れてしまうことがあります。  

・床材の掃除はキッチンペーパーの場合3~4日に一回交換。土を使用している場合は1か月に1回を目安に、匂いやカビなどが出たらその都度交換してあげてください。

カエルは皮膚が弱いため、清潔な環境を保ってあげることが健康の秘訣になります。

飼育の注意点

・手で触らない

カエルにとって人間の体温はかなり高温です。素手で触ることで火傷してしまうことがあります。掃除などでどうしても触る必要があるときは、水で十分に手を冷やしてから触ることでダメージを最小限にすることができます。

・カエルは懐くのではなく慣れる 

Youtubeやネット上には指に食いついたり、手に乗っかっているしている写真や動画がありますが、カエルは犬や猫のようにコミュニケーションをとることはできません。

日々お世話をしていく中で、ピンセットや人間が「危険なものではない」と理解し、少しずつ警戒を解いていくことで「慣れて」いきます。早くカエルに慣れてもらいたい場合は、必要最低限の接触しかしないことが一番の近道です。

・温度管理 

カエルは変温動物で、外気温の影響を大きく受けます。高温が苦手なカエルは気温が30℃をこえると弱ってしまいます。また気温が15℃前後になると消化能力が弱くなり気温が10℃を下回ると冬眠の準備に入ります。

適温は20~25℃なので、冬眠させない場合は温度管理に気を付けましょう。

・逃がす場合

カエルを飼いきれなくなって逃がす判断をすることもあると思います。その場合は、捕まえてきた場所に返してあげてください。カエルは地域による個体差が大きく、日本の在来種でも環境に影響を与えてしまうことがあります。

ペットショップから購入した場合は、絶対に外に逃がしてはいけません。環境に与える影響のほかに、病気をうつしてしまう危険性があります。ペットショップには海外産の動物が展示されていることも多く、海外の病気が野外に放たれると生態系に壊滅的な打撃を与えてしまうことがあります。

・日々の観察

アマガエルは個体差が大きく個性豊かで、そのしぐさから何となく表情や愛嬌を感じ取ることができます。基本的なお世話や注意点は同じですが、飼育しているカエルは何が好きで何が嫌いかはそれぞれ違います。

日々の観察を通じて、カエルが何を望んでいるか察してあげるとよい関係を気づけると思います。

冬を越す準備

飼育下で冬眠させるのは失敗することが多く、一般的にはヒーターを使用して冬眠させないで飼育します。20度前後に保温するのが難しい場合は、気温が10℃以上で安定できれば冬眠しないので、代謝をおさえて越冬させる手段もあります。ヒーターについては飼育に必要な物のページをご確認ください。

おすすめはできませんが冬眠させる場合は、カエルが最も活発な7~8月の暖かい時期に餌をたくさん食べさせて、気温が10℃を下回ってきたら冬眠の準備をします。

発泡スチロールなどに水苔や腐葉土などを入れて、カエルが穴を掘って冬眠できるようにセッティングします。密閉しないように蓋をして、温度が低く安定している場所で春まで保管します。

冬眠中は、土が乾燥しないように、氷点下で凍りつかないように注意しましょう。気温が上がってきたら、カエルが目覚めていないかよく観察しましょう。

まとめ

・ニホンアマガエルは樹上棲で、木や葉っぱの上を好む  

・基本的に生きたエサしか食べないが、ピンセットで餌付けに成功すれば、配合飼料なども食べる 

・霧吹きと水場で湿度に注意する 

・気温が10℃を下回ると冬眠する 

・ペットショップで購入したカエルは絶対に逃がしてはダメ

表情豊かで個性あふれるアマガエルをかわいがってあげてくささいね。最後まで読んでくださりありがとうございます。

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