苔テラリウムでイモリを飼おう!苔とイモリの癒し水槽の作り方。
こんにちは!生き物大好きゆるとと申します!
イモリは初心者でも飼いやすい両生類です。でもどうせ飼うなら見て楽しめる美しい苔テラリウム水槽を作ってみませんか?
苔テラリウムとは?
密閉できるガラス容器などに苔や流木、石、草花などを配置して自分だけの小さな世界を作って鑑賞する苔の盆栽のようなものです。
イモリの生態
ニホンイモリやイモリといえばアカハライモリを指すことが多いです。
アカハライモリ・・・日本の固有種、有尾目イモリ科の両生類
生息地・・・平地から山地の、水がきれいで流れの緩やかな小川や池
分布・・・北海道、本州、四国、九州
体長・・・8~14cm
寿命・・・15~20年
繁殖期・・・4~7月 オスは青紫色の、婚姻色を発色しダンスで求愛する
エサ・・・オタマジャクシ、ミミズ、昆虫など肉食性
どちらかといえば夜行性で再生能力が非常に高く、尻尾や足を切断しても5か月ほどで再生。心臓や脳などの臓器も1か月ほどで再生する。
イモリは生まれてすぐの幼体時にはエラ呼吸のため水中で生活しますが、成長すると肺呼吸となり陸上で生活します。水気の多い草地などで3~5年過ごし、成熟すると産卵のために水の中に戻ってきます。
苔の生態
・光合成をする原始的な植物
・根の部分は体を支えるだけで水分や養分を吸収することはできない
・体の表面から養分、水分を吸収する
・湿気を好み、胞子により増える
・胞子は紫外線、低温、乾燥に強く、オゾン層のある成層圏でも観測されるほど広範囲に飛散する
・日本は苔の全種類の10%が生息する「苔天国」
用意するもの
飼育ケース
蓋つきの30cm水槽や、同サイズの虫かごでも飼育できます。イモリは壁を登れるので必ず蓋つきにしましょう。
苔
ホームセンターで売っていることもあります。自然から採取する場合は生態系に配慮して取り過ぎないようにしましょう。
用土
苔を敷く土台になる土です。今回は
・腐葉土
・赤玉土
・ピートモス
この3つをブレンドして使用します。
隠れ家
イモリがくつろげる隠れ家を用意しましょう。
流木や大きめの石、ペット用シェルターなどが良いでしょう。
湿度が高くなるので、素焼きの鉢などはカビやすく不向きです。
レイアウトに使いたいもの
流木や草花など自分のアレンジを加えてオリジナルの水槽を作りましょう。
霧吹き
毎日のお世話に必要になります。なるべく細かい霧を吹きかけてください
LEDライト
苔の成長のために必要です。
飼育ケースに合うサイズであれば、特別明るいものでなくてOKです。1日8~10時間ほどつけておきましょう。
太陽光が十分にあたる、明るい日陰ならばなくとも問題ありません。
エサ
ミミズや昆虫、冷凍赤虫などが一般的です。慣れればカメ用の人工飼料も食べてくれます。
苔イモリウム水槽の作り方
用土作り
腐葉土、赤玉土、ピートモスを1:1:1の割合で混ぜます。
適度に水を加えてなじむまで混ぜます。
出来上がった用土を水槽にまんべんなく敷き詰めます。
苔を配置
用意した苔を水洗いします。
枯れ葉や枝などごみを取り除きます。
下ごしらえした苔を水槽に配置します。この時流木や石を設置する場所には苔を敷かないほうが良いでしょう。つぶれて枯れてしまうことがあります。
レイアウトを配置
隠れ家や流木などレイアウトに使いたいものを配置していきましょう。
出来上がったら、全体に霧吹きをかけて湿らせてください。
完成!
飼育方法
苔イモリウム水槽には水辺がありません。しかし成体のイモリは自然界では陸上で生活するため、むしろこの水槽のほうが自然に近い飼育方法になります。
霧吹き・・・イモリと苔を元気に育てるために朝と夜にたっぷり霧吹きしましょう。
エサやり・・・3日に1回、2口で食べる程度、ピンセットで顔の前に持っていくと食べてくれます。
イモリはエサ食いが良く、たくさん食べて消化不良を起こす場合があります。与えすぎは注意しましょう。
気温は20度前後が良く日光浴は必要ないため、直射日光や暑すぎる場所は避けましょう。気温が10度を下回ると冬眠の準備に入ります。ここでは冬眠方法は割愛します。
掃除・・・基本的に掃除は不要です。
フンなどは苔の栄養になります。汚れや匂いが気になる場合は、用土を新しいものに入れ替えて、苔をよく水洗いして再びセッティングするとよいでしょう。
注意点
・むやみに触らない
イモリは皮膚が弱いため触り過ぎると病気やケガをしてしまいます。また微量の毒を分泌しており、成分はテトロドトキシンというフグと同じ毒です。
江戸時代から精力剤などとして食べられてきましたが、これまでイモリを食べて死亡した例はないそうです。
触っても人体には影響ありませんが、目をこすったりすると炎症を起こす可能性があるので手洗いはきちんとしましょう。
・放流はダメ
イモリは地域差が非常に大きく、県をまたぐ等生息地が変われば亜種と呼べるほど遺伝子が変化しているデータがあります。ペットショップで購入した個体などはどこで生まれたのか突き止めることはできません。絶対に放流しないようにしましょう。
・準絶滅危惧種
今の時点では絶滅の危険度は小さいですが、生息条件の変化で絶滅の危機に瀕する可能性のあるものを言います。
近年イモリの人気が高まっており、日本中の生息地でイモリの数が減少しているそうです。もし捕獲する場合は、必要な数だけで大量に乱獲することはやめましょう。
まとめ
初心者でも飼いやすく、かわいらしい愛嬌のあるイモリは人気の両生類です。
自分だけの苔むしたケージに入れてを眺めていると心癒されます。
丈夫な生き物ですが、大切にかわいがってあげてくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。