ヒキガエルを冬眠させるメリット・デメリット!冬眠方法も解説!
こんにちは!生き物大好き、ゆるとです。
この記事では、
- 冬眠のメリット、デメリット
- ヒキガエルが冬眠に入る目安と方法
- 目覚めるタイミングとその後の対応
- 冬眠させずに飼育する方法
という内容になっています。それでは行ってみましょう!
冬眠とは?
冬眠とは、野生のヒキガエルは冬になると、落ち葉や石の下などに穴を掘って入り、春が来るまで仮死状態になることです。
冬眠中は、全身に粘液を分泌し薄い膜につつまれるような形で体の乾燥を防ぎ、目覚めるまでの4~5か月間何も食べずに耐え忍びます。
冬眠のメリット、デメリット
メリット
- 生餌の世話、カエルのエサやり、掃除などのお世話がいらない
- 寿命が延びる
- 繁殖させやすくなる
- 旅行で家を空けても大丈夫
デメリット
- 冬の間の4~5ヶ月間ヒキガエルと遊ぶことができない
- 飼育下の冬眠は難しく、死んでしまうことがある
- 冬眠から目覚めた後、エサを食べず衰弱してしまう場合がある
ヒキガエルが冬眠に入る目安
- 最高気温が10℃を下回る様になった
- 気温が下がり始めてからエサを食べなくなった
- 自分が収まるくらいの穴を掘り始めた
このような様子が見られたら、できるだけ早めに冬眠の準備をしましょう。
冬眠の準備
夏〜秋に十分エサを食べさせる
7月~9月のカエルが活発な時期に、たくさんエサを食べさせて体力をつけましょう。
気温が20℃以下になってくると徐々にカエルの代謝が落ちてくるので、大量のエサを消化するのが難しくなります。ですので、気温が高く消化能力も高い夏のうちに栄養を蓄えることが重要になります。
冬眠前はエサを与え過ぎない
最高気温が15℃を下回り始めたら、エサの量を減らしましょう。
冬眠中は限界まで代謝を落として眠るため、胃に残っているエサを消化できません。
場合によっては、エサが腐敗してしまうことがあります。
極度に心配する必要はありませんが、冬眠に入る際には胃の中が空になるように調整してあげてください。
冬眠用の飼育ケージを用意する
冬の間は、ほとんど土の中に埋まって過ごす形になります。
飼育ケースに腐葉土などを敷き詰めて土に潜りやすい環境を作ってあげましょう。
飼育ケージの置き場所を決めておく
冬の間は、次のような場所に設置しましょう。
- 低温で、温度変化が少ない場所
- 凍結の心配がない場所
- 直射日光が当たらない場所
具体例としては、キッチンの床下収納、屋外の物置、玄関の風除室、等があります。
必要な物
飼育ケース
目安として、幅40㎝、高さ30㎝ほどの大きさで、なるべく大きめの飼育ケースが良いです。カエルが穴に潜ったとき、周りの土の厚みが足りないと凍りついてしまう危険があるので、カエルのサイズに合ったケースを選びましょう。
床材
腐葉土、水苔など保水性が高く柔らかい土がおすすめです。仮に、縦横40㎝、高さ30㎝のケースの場合約30リットルの土が必要になります。
緩衝材または梱包材
床材やカエルが凍るのを防ぐためのお守りとして敷き詰めます。コンパクトで断熱効果が期待できる素材を用意しましょう。100円ショップなどでも販売しています。
隠れ家
狙った場所に潜ってくれるように、隠れ家を設置しましょう。カエルの全身が収まる大きさの物を用意しましょう。
水入れ
冬眠中は基本的にずっと眠っていますが、たまに起きて水分補給する場合があります。また、常に水を張った容器は乾燥と温度管理の目安になるので置いておくと便利です。
冬眠のさせ方と、春までのお世話
1.飼育ケースの底と壁の内側に緩衝材を貼り付ける
2.腐葉土、水苔などの用土を20㎝以上の厚さで敷き詰める
3.真ん中に隠れ家を設置し、隣に水入れを設置する。
4.直射日光が当たらず、0℃に近く温度変化が少ない、凍らないような場所に飼育ケースを設置する
5.ヒキガエルを投入し、見守る。
無事に眠りについたら、カエルに変化がないかこまめに確認し、用土が乾燥しない程度に霧吹きをして湿度を保ってあげてください。
エサを与えたり温めたりせずに、気温が上がり活動を始めるまでそっとしておきましょう。
注意点は、冬眠中のカエルを触らないこと、飼育ケージの温度に注意することです。
カエルを触ったり、飼育ケージの温度が上がり過ぎたりすると、カエルが体力を消耗してしまい、春が来る前に力尽きてしまいます。
目覚めるタイミングと飼育方法
土の温度が6℃以上になると目覚めるようです。自然界では、2月下旬ころから始まる繁殖期に合わせて目覚め、繁殖を終えると暖かくなるまで再び眠ることが確認されています。
目覚めた直後はエサをあまり食べないので、数日たってから少しずつエサを与えていきましょう。
エサを食べるようになったら、飼育ケースを夏と同じレイアウトにしましょう。
お世話は特別なことはないので、様子を観察しながらエサやり、水の交換、飼育ケースの掃除をしてあげてください。
トラブルと対処法
ヒキガエルが冬眠しない
飼育している場所の気温が高い可能性があります。
冬眠中は0℃に近い温度変化が少ない場所に飼育ケースを配置しましょう。
凍り付いてしまった
小型のカエルは、凍り付いても春には無事に目覚めることがあります。
慌てて温めたり触ったりすると急激な温度変化で大きく消耗してしまう危険性があります。
無事を祈って春まで待ちましょう。
春になっても目覚めない
十分に気温が上がっていない可能性があります。
暖かい場所に飼育ケースを移動してみましょう。
目覚めてからエサを食べてくれない
目覚めた直後や、ヒキガエルが繁殖モードに入っているとエサを食べません。
暖かい場所で様子を見ましょう。
冬眠に失敗するのが怖い
飼育下では冬眠が難しいとされていて、自然界でも失敗する例があるようです。
一般的には冬眠させずに冬を越すので、パネルヒーターなどを使って夏と同じように飼育する方法もあります。
冬眠させたくない場合
飼育環境は変えずに、パネルヒーターなどの暖房器具を使って冬越しします。
ヒキガエルの負担が少なく安全に冬を越すことができます。デメリットとしては、生餌も加温して飼育する必要があることです。
必要な物
普段使っている飼育セット
夏と同じ飼育環境で問題ありませんが、ヒーターを設置するためコンセントが近くにある場所へ移動させましょう。
パネルヒーター
飼育ケースの床面や側面に貼り付けて使用します。
飼育ケース全体を温めるのではなく、半分~三分の一程度温めてケース内に温度差を作ってあげるのがポイントです。温度を一定に保てるヒーターを使いましょう。
ヒーターについて詳しくはこちらの記事を参考にどうぞ
温度計
パネルヒーターや飼育ケースの温度が保たれているか確かめるために必要です。
温度計があればいち早く異常に気付くことができます。
パネルヒーターの温度を測るなら、デジタル水温計が便利です。
日々のお世話
夏と同じように、エサやり、水替え、掃除をしてあげてください。ヒーターで温めている床面は15~25℃くらいを目安に設定してください。
生餌の管理が大変な時
生餌の飼育ケースを、暖かい場所におけない、ヒーターを付けられない、生餌の管理が大変、という場合は、生餌を買ってきてカエルのケース内に置きエサする方法があります。
ヒキガエルの飼育ケース内は温度が保たれているため、エサを保温しておく必要がなくカエルも好きな時に食べることができます。
エサを全部食べたら、様子を見てまた購入しましょう。
加温して飼育する際の注意点
ヒーターの温度設定に気を付ける
パネルヒーターは温度が設定できるものとできないものがありますが、実際に設置すると思ったより高温になることがあります。
設置したら実際に温度を測って、15~25℃位になるように調整しましょう。
ヒーターの設置場所に気を付ける
シェルターの真下や、水場の真下などはカエルが茹で上がってしまう危険があるので避けましょう。
水替えの時、水温に気を付ける
寒いからといって、ぬるま湯など暖かい水を入れるのはやめましょう。
心配な方は、水をペットボトルに入れ、リビングなどに1日置いてから使用するとよいです。
まとめ
- 冬眠中は、お世話する必要がなく、長期旅行にも行けるが、カエルが死んでしまうリスクもある
- 冬眠させる目安は、最高気温が10℃を下回るころ
- 飼育ケースに腐葉土などを入れ、土に潜った状態で冬眠させる
- 冬眠中は湿度に注意しながら、手は出さずに春を待つ
- パネルヒーターなどで飼育ケースを温め、冬眠させずに冬を越す方法もある
飼育下で安全に冬眠させるのは難しいと言われていますが、冬眠させるている方は多くいます。
ご家庭の状況に合わせて、冬を乗り切りましょう。
長文になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。