自由研究に最適!水陸両用、空も飛べるオケラを観察してみよう!
こんにちは!生き物大好きゆるとと申します!
この記事では
・モグラのような昆虫、オケラの魅力
・オケラのエサ、捕まえ方
・穴を掘る様子を観察してみよう!
これについて解説しています。それでは行ってみましょう!
オケラの生態
分類・・・バッタ目、キリギリス亜目、コオロギ上科、ケラ科 日本には1種類のみ生息
分布・・・日本全国体長3~4cm
活動期4~10 冬は冬眠する
エサ・・・植物の根、ミミズ、小さい虫など雑食性
寿命・・・2年
生息環境・・・水辺近くの水分の多い土地、湿地などに生息
繁殖期・・・4~6月
地中で生活することに特化していて一生の大半を土の中で過ごす。体中に光沢のある細かい毛が生えており、泥や水をはじく。
4~6の繁殖期と9~10月の新成虫の独り立ちの時期は空を飛んで移動する。繁殖期にはオスが「ジーーーーー」と鳴きメスを誘う。メスも小さく鳴くことができる。
オケラの魅力
ほぼすべての空間を移動できる機動力
穴を掘る以外にも、ジャンプする、走る、飛ぶ、泳ぐ、木や壁を登る、とほとんどの空間を移動できる高い機動力があります。また地中のトンネルで正面から敵に襲われた際は、体を反転させることができないため、猛スピードでバックして逃げますです。
人に換算すると土を掘るスピードは毎分12メートル
オケラは3~4cmの昆虫ですが、毎分20cmのスピードで穴を掘ることができます。これは170cmの人間に換算すると毎分12mと、重機を使っても追いつかないほどのスピードで掘り進むことができます。
鳴き声を増幅させるためのトンネルを掘る
繁殖期になると「ジーーーー」という音を出してメスを誘いますがただ鳴くのではなく、鳴き声を共鳴させるための特殊な形状のトンネルを掘り、音を反響、増幅させて鳴き声を出します。
生物界は広いですが、音の共鳴装置を自作する生き物は珍しいでしょう。
捕まえ方
オケラの生息環境
水田や川の土手など、オケラは水気の多い湿った土壌を好みます。街灯採集や雨上がりの採集を狙う場合は、水田や小川の近くの畑など、湿地や水気の多い場所の近くを探してみてください。
夜街灯に集まってきたものを狙う
4~6月の繁殖期と、9~10月の新成虫の独り立ちの際に空を飛んで移動します。この時期には夜街灯に集まってくるものを狙って採集することができます。
時間帯は夜明け前の朝方にいる確率が高いように思います。
雨上がりに巣穴の浸水から逃げてきたオケラを狙う
冬眠している時期以外は、雨上がりに探すことができます。オケラは泳ぐことはできますが、水中で生活することはできません。ですので、雨が降って巣穴が水没すると、おぼれる前に地上に避難します。
オケラのいそうな水田や畑などを探してみましょう。
オケラを観察してみよう!
オケラは土を掘ることに特化した昆虫です。手のひらで優しく握ると、指の間を前足でかき分けて出ていこうとするので、土を掘っていく力強さを感じることができます。
・巣穴をほる様子を観察する場合
1.幅が狭く平べったいような虫かごやプラスチックケースなどを用意
2.お湯に寒天を溶かし、ケースに入れる
3.寒天が十分に冷えて固まったらオケラを投入する
4.観察
実験の容器はアリの巣を観察するような薄いものか、それに近いようなケースを用意できれば観察がしやすくなります。寒天は半透明なので、小さめの虫かごなどで代用しても観察できます。
寒天を固める際に食べ物や障害物を入れて、オケラがどんな行動をするかなど、いろいろ応用して観察実験してみてください。
※寒天はカビが生えやすいので寒天での飼育はしないでください。
飼育に必要な物
・飼育ケース
オケラは3センチ前後なので、小さめの虫かごでも大丈夫です。
・水苔
土の代わりに使用します。土と違い飼育ケースが汚れないので穴を掘っている様子を見られます。保水性もよく掃除しやすいのが利点です。
・エサ
オケラは運動量と代謝が高いため、タンパク質を多く与える必要があります。高タンパクな種類の昆虫ゼリーや鰹節、植物はニンジンを好むようです。
・霧吹き
オケラは乾燥に弱いので、水苔が乾燥しないように霧吹きをしましょう。
飼育方法
1.水でふやかした水苔を絞って飼育ケースに敷き詰める
びしゃびしゃにならないように絞って、10センチ前後の厚さを目安に入れるとよいでしょう。
2.地上部分と地中にエサを配置する
地上だけでなく地中にもエサを配置すると、エサを食べている様子を観察できます。
3.オケラ投入
4.エサや水苔が腐ったり汚れてきたら交換する。
湿度が高いため、カビが生えやすくなっているので注意しましょう。
5.水苔が乾燥しないように霧吹きをかける・
毎日のお世話は、
・エサが痛んでないか・水苔は乾いていないか・オケラは元気か
この3つを観察するだけです。
注意点
・複数匹飼育
オケラは共食いするため複数匹飼育はおすすめできません。
・トンネルが崩れても手を出さない
オケラなりの基準で巣穴を作っているので、自然に任せましょう。
・必要な数だけ捕まえる
近年生息できる場所が減少しています。毎年オケラが見られるように、大量に捕獲するのはやめましょう。
まとめ
・オケラを捕まえるなら雨上がりに田んぼや畑の近くを探す
・オケラの穴掘りを観察するときは固めた寒天を用意する
・エサは昆虫ゼリーやニンジンを好む
・寒天はカビやすいため、飼育には水苔を使う
観察や飼育でオケラの魅力を存分に味わってくださいね。最後まで読んでくださりありがとうございます。