昆虫界の戦闘機!スズメガの圧倒的飛行能力と生態の意外な役割?
こんにちは!生き物大好きゆるとと申します!
この記事では、大きい体からは想像できないほど高い飛行能力を持つスズメガについて、毒の有無、生態、自然界での意外や役割などについて魅力を伝えられたらと思っています。それでは行ってみましょう!
スズメガの生態と毒の有無
分類・・・昆虫網、チョウ目、スズメガ科
自然分布・・・日本全国
翅を広げた大きさ・・・4cm~16cm
活動期間・・・3月〜11月、冬は蛹で冬眠する
エサ・・・樹液や花の蜜
生息環境・・・森林、草地など
幼虫は毒々しい色や目玉模様があるが幼虫、成虫ともに無毒で噛みついたり刺したりもしない平和主義の昆虫。捕まえると鳴き声を出す種類もいてびっくりすることがある。
パワフルな飛行能力、オニヤンマとの比較
スズメガを説明するうえで避けて通れないのが、圧倒的な飛行能力です。飛行能力の高い昆虫と言えば、オニヤンマを思い浮かべることが多いと思います。驚異的なトップスピードや急加速、急停止など飛行に関して命を懸けているオニヤンマは強力なライバルですが、スズメガも負けていません。
オニヤンマはシャープに軽量化する進化を選び、翅の面積を増やし滑空するように飛行することで最小限のエネルギーで飛ぶことができます。一方スズメガは、極太のボディに太く強力な筋肉を搭載、翅は羽ばたくことに特化していて、少ない翅面積でも飛行でき、重量のある大きな体で、長距離移動、ホバリング、そして最高速度は時速50kmを出すことが可能です。
海外ではハチドリと間違えられることもあり、体の大きさと重量を考えれば驚異的な飛行能力と言えるでしょう。花の蜜で燃料を補給しながら高速で長距離を飛び回る姿は、戦闘機のように感じます。
自然界になくてはならない存在
スズメガの主食は花の蜜です。ハチと同じように花から花へと飛びまわって花粉を運ぶ役割を持っています。また夜行性・昼行性どちらの種類も活動的に長距離を飛び回るため、スズメガに花粉を運んでもらうよう進化した植物も多く存在します。花の付け根を細長く伸ばし蜜を吸い易い形にしたり、夜でも見つけやすいように白く浮かび上がるような色の花を咲かせるなど、スズメガの存在が生態系に深くかかわっているのがわかります。
実は身近な昆虫?人間とのかかわり
以外に感じるかもしれませんが、自然界だけでなく人間にとっても身近な存在でもあります。
チョウやカブトムシの幼虫をイモムシと呼ぶことが多いと思いますが、もともとはスズメガの幼虫の事をイモムシと呼んでいたことが語源となっています。スズメガはの幼虫は里芋やさつま芋の葉っぱに多くつく害虫として知られていて、芋を収穫する時期によく見つけるため「芋につく虫」という事で「芋虫」と呼ばれるようになりました。
害虫としてではなく、人間に利用されてきた歴史もあります。世界的に広く分布していることやその大きさと繁殖力の強さから、実験用に飼育されたり、非常に高い栄養価があることで伝統的な昆虫食とされていたり、家畜のエサとしても利用されていたりと人間にとっても無くてはならない存在になっています。
気になる幼虫の生態
成虫がパワフルな分、幼虫についても気になりますよね。
成虫は3mmほどの卵を一つずつ草に産み付けていきます。数週間後には小さな幼虫がふ化して産み付けられた植物を食べます。何度も脱皮を繰り返しサナギになる直前の終齢幼虫になると、ふ化直後と比べ数千倍の体重になり、食べる量も幼虫時代のおよそ9割の量を食べて成長します。
幼虫は毛のないぷにぷにのイモムシで毒を持たず、アゲハチョウの様に臭いツノのないなど防御手段を持たずとても無防備です。ですが、外見はなかなかに毒々しい色をしていて頭や胴体には目玉模様があったり、尾角と呼ばれる尖った尻尾を持っています。どうやらヘビに擬態してるらしく、危険が迫ると頭部付近を膨らませて立ち上がり鎌首を持ち上げたヘビのように威嚇します。中にはカチッカチッと音を出す種類もいます。
その後サナギになるために土の中に潜っていき、カブトムシの様にサナギの部屋を作って成虫になる準備をします。種類によっては葉や茎に糸を張り蛹になるものもいます。
迷彩色、ピンク、透明な翅、多彩な種類
基本的なシルエットは同じですが、色彩に至っては実に多彩です。ステルス機の様に迷彩模様で背景に溶け込むもの、美しいピンクやグリーン、透明な翅とエビのような尻尾を持つものなど見るものを飽きさせない美的センスも持ち合わせています。
ひそかなブーム?スズメガの飼育
熱狂的な愛好家もいるスズメガですが、一般の方もその魅力に引き込まれひそかにブームになっているそうです。
特に人気が高いのは透明な翅が美しいオオスカシバという種類です。幼虫は爽やかなライトグリーンに白のラインがトレードマークで、イモムシの王道パターンです。成虫だけでなく幼虫についても、癖になるぷにぷにの触感や見た目のかわいらしさからペットにする人が続出しているとGoogle先生が教えてくれました。
最後に
ここまで読んでくださったあなたなら、もうすでに幼虫を飼い始めた頃でしょう。チョウと違いガと言うと距離を置きたくなる方が多いと思いますが、この記事で少しでも好きになってもらえたら嬉しいです。最後まで読んでくださりありがとうございます。