食虫植物を楽しもう!初心者向けに栽培方法・病害虫対策を解説!

2023年2月11日ランキング,食虫植物

こんにちは!生き物大好きゆるとと申します!

夏になるとホームセンターなどに並ぶ食虫植物。その魔物のような外見にワクワクする方も多いと思います。

一度育ててみたい!買ったのはいいけど育て方がわからない

という方のために種類ごとの特徴と栽培方法を分かりやすくまとめました。

食虫植物とは?

普通の植物との違い

葉や茎などに餌を捕まえるための補虫器官をもつ植物を指し、世界中に約500種類の食虫植物が存在しています。

生えている場所

多くは湿地帯の、土壌にほとんど栄養がないような痩せた土地に自生しており虫などを捕獲することで肥料の代わりにしています。

誤解されがちですが虫よりも日光による光合成により大半のエネルギーをまかなっているため、日当たりのよい場所を好みます。

日本にも自生している?

尾瀬ヶ原や大雪山などの国立公園で目にすることができます。ほとんどの場合、野草の採取禁止されているため、ほしい方は販売されている株を購入しましょう。

栽培方法

サラセニア

育てやすさ・・・◎

原産地・・・北アメリカ

開花時期・・・3月〜5月

水やり・・・腰水で、朝と晩の2回交換

冬・・・休眠する、日当たりのよい土が凍らない場所に置く、水やりは通常通り

丈夫で育てやすく、栽培の歴史が古い品種。

1日中日が当たる日当たりのよい場所、風通しの良い場所置くとよいでしょう。

ただし、真夏の強い日差しを浴びると葉焼けしてしまうので、午前・午後だけ直射日光が当たるような明るい日陰に置きましょう。

枯れた葉は間引き、風通しを良くしましょう。根元から枯れる場合は、立ち枯れ病を疑ってください。※病害虫対策をご覧ください。

秋から冬にかけて捕虫器が枯れ始め、休眠に入ります。植え替えをする場合は休眠中が良いでしょう。

植え替えには水苔を使用し、植木鉢に底石を入れるとよいです。

ハエトリソウ

育てやすさ・・・○

原産地・・・北アメリカ

開花時期・・・5月〜7月、種を付けさせると弱る

水やり・・・腰水で、朝と晩の2回 

冬・・・休眠する、日当たりのよい土が凍らない場所に置く、水やりは通常通り

食虫植物といえばハエトリソウを思い浮かべる方が多いと思います。基本的にはサラセニアと同じで

1日中日が当たる日当たりのよい場所、風通しの良い場所に置くとよいでしょう。

ただし、こちらも真夏の強い日差しを浴びると葉焼けしてしまうので、午前・午後だけ直射日光が当たるような明るい日陰に置きましょう。

種を付けると株が弱ってしまうことがあるので、開花後は花の部分を切ってしまうことをお勧めします。増やす場合はある程度大きくなってから株分けをするとよいでしょう。

秋口から冬にかけて葉が黒くなり元気がなくなりますが、休眠の準備ですのでそのままにしておきましょう。

植え替えは休眠中が良いでしょう。

植え替えには水苔を使用し、植木鉢に底石を入れるとよいです。

モウセンゴケ

育てやすさ・・・○ 

原産地・・・南アフリカ 

開花時期・・・3~5月、すべてのつぼみを開花させると株が弱る 

水やり・・・腰水で、朝と晩の2回 

冬 ・・・休眠する、日当たりのよい土が凍らない場所に置く、水やりは通常通り

赤くキラキラ光る水滴が美しいモウセンゴケ。この粘液の量がすくなってきたと感じたら、生育環境が悪いというシグナルになります。

日当たりのよい場所を好みますが、直射日光はNG明るい日陰で風通しの良い場所に置くとよいでしょう。

開花時期には、すべてのつぼみを開花させると株が弱ってしまうためある程度花を楽しんだら摘花するとよいでしょう。

秋から冬にかけて元気がなくなり休眠に入ります。

モウセンゴケの種類は暑さに弱く、寒さに強いものが多く、風雪や霜がつかない場所なら屋外でも越冬することができます。完全に土が凍ってしまうような場所は避けましょう。

植え替えは休眠中が良いでしょう。

植え替えには水苔を使用し、植木鉢に底石を入れるとよいです。

ネペンテス(ウツボカズラ)

育てやすさ・・・△ 

原産地・・・ボルネオ、スマトラなど熱帯アジア 

開花時期・・・6~7月 

水やり・・・株全体に霧吹きをかけ、土の表面が乾いたらたっぷり水をかける 

冬・・・耐寒性が低く、15~20以上の場所で越冬させる

ほかの食虫植物と比べ大型になる種が多く、迫力満点の品種。和名の由来は見た目が矢を入れる「うつぼ」に似ていることから。

野生のネペンテスは木に巻き付いてぶら下がるように生えているため、捕虫器が地面につかないように植木鉢を設置するとよいでしょう。

1日中日が当たる日当たりのよい場所、風通しの良い場所に置くとよいでしょう。

日光が足りない場合捕虫器を付けなくなります。ただし、真夏の強い日差しを浴びると葉焼けしてしまうので注意しましょう。

熱帯に生息する品種のため、高い気温と湿度を好みます。手軽に再現する方法としては、葉や茎など株全体に霧吹きをかけ湿度を保ってください。

この時捕虫器に水が入らないように注意しましょう。多量の水が捕虫器に入ると捕虫器が腐る原因になります。

日々のメンテナンスとして、ツルが長く伸びすぎた葉が黄色くなる、枯れるなどした場合根元から切り取り、新芽が育つようにしましょう。

ネペンテスを増やす場合は挿し木で増やします。挿し木の方法は少々難しいのでここでは割愛します。

植え替えは水苔を使用しましょう。

水苔について

水苔の使用方法は

1.使用する分だけほぐす※約2~3倍に増えます

2.ボウルやタッパーに入れ、ひたひたになるくらい水を入れる

3.10分~20分待つ

4.軽く絞って使用する

植え替えに使用する前に消毒を兼ねて、熱湯でふやかし、冷まして使用することをお勧めします。

水苔は性質上、傷みやすいため腐敗匂を感じたらすぐに新しいものに植え替えてください。

腰水について

腰水とは、植木鉢の受け皿に2~3センチほど水を張り、水やりの代わりに受け皿の水を取り替える方法です。

湿地帯に生息しているような、水きれを嫌う種類には腰水が最適です。

根腐れしないように、植木鉢に底石を入れ、マメに水を交換するとよいでしょう。

病害虫について

食虫植物にも病気や害虫がつきます。かかりやすい病気と害虫についてまとめました。

アブラムシ・ハダニ

主に葉や茎から養分を吸い取ります。これらの虫は様々な病気を媒介する厄介な害虫です。

葉が白っぽくなり斑点がでたりちぢれたり、黒い塊がついている場合アブラムシ・ハダニを疑ってください。

対処法

1.バケツなど株全体が入る容器に水を張り、約20分ほど沈める

2.水から出し、株全体をシャワーで洗う

アブラムシやハダニは水に弱い性質があるため、ほとんどの場合このやり方で駆除できるでしょう。

心配な方は駆除剤を使用してみてください。

ナメクジ・カタツムリ

茎や葉を食べられると、光合成ができなくなります。かじられた跡があったらナメクジ・カタツムリを疑いましょう。

対処法

・市販の駆除剤やトラップを使用する

ナメクジやカタツムリには塩が効くのは確かですが、塩分は食虫植物には毒になります。

市販の駆除剤かトラップをお勧めします。

トラップについてはビールトラップが有名で、その名の通り容器にビールを入れて置いておくと、匂いに誘われてきたナメクジやカタツムリが水没して溺れ死ぬという具合です。

立ち枯れ病

細菌性の病気で根から細菌が入り根腐れを起こし、株全体が枯れてしまいます。

一度感染してしまうと株全体に広がるスピードが速く、手遅れになることがあります。

対処法

予防する・・・毎日の水やり時に、土から変なにおいはしないか確認する・常に新鮮な水を与える

発病した場合・・・気づいた時点で元気な部分だけを切り取り、新しい土に植え替える。

どんな種類の細菌に感染しているか判断が難しく、食虫植物と相性の悪い薬剤もあるのでなるべく早期に発見して対策しましょう。

育てるコツと注意点

・無暗に餌を与えない

食虫植物の最大の特徴である捕虫器ですが、捕獲・消化するためにかなりのエネルギーを消耗するため、頻繁に与えると枯れてしまう原因になります。

また、屋内でもいつの間にか捕獲していたりして、光合成で足りない部分は十分に補っています。

・餌を与えたい場合、鰹節がおすすめ

とは言え餌を与えたくなるのも人情です。3週間~1か月に1度、鰹節をピンセットなどで与えるとよいでしょう。やり過ぎは禁物です。

・環境変化に弱い

頻繁に起き場所を変えていると、環境変化に適応できず弱ってしまいます。季節の変わり目などは必要に応じて置き場所を変えるのはよいでしょう。

・肥料はいらない・・・そのための捕虫器です

・屋内害虫の駆除効果はない

少量の虫を捕まえれば十分なため、強力な捕獲能力はありません。

・捕虫器を触り過ぎない

特にハエトリソウのセンサーに触れて葉を閉じる行為を繰り返していると、枯れてしまう原因になります。普段動かない植物が速い速度で葉を閉じるには多くのエネルギーを消費します。

まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございます。

食虫植物は魔界に生えているといっても違和感のないような、独特な外見と捕虫器を持っています。

最近はインテリアとしても注目され、人気が出ています。

あなたもファンタスティックな空間を演出してみませんか?